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2019.09.11

TM(超越瞑想)と脳①

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TM(超越瞑想)の実践は脳にどのような影響を与えるのでしょうか?

「瞑想」といっても様々なやり方があり、数多くの異なる瞑想法が存在します。やり方が違えば、脳に起こる変化も違いますし、私たちが体験する効果も違います。どんな瞑想でも同じ効果を得るわけではありません。

ここでご紹介するのはTM(超越瞑想)が脳に及ぼす影響です。『究極の瞑想』(ボブ・ロス著 かんき出版)で紹介されている研究の一部を、本書より引用してご紹介します。

脳が活性化して頭がよくなる!

マハリシ経営大学(米国)の「脳・意識・認知センター」でディレクターを務めるフレッド・トラヴィス博士は、脳と瞑想の科学的な研究における世界的な権威だ。脳神経学者になる以前から、コーネル大学の卒業論文で、TMが創造性に与える影響について書いている。

コーネル大学の学部生を対象に、TMを行う人、行わない人に分けて研究したのだ。

「被験者全員に創造性のテストを受けてもらい、採点する。その時点で、誰がTMをしていて誰がしていないのかということは、わからない」と彼は私に話してくれた。

「学生の中には創造性が大きく飛躍する人もいる。そこで私は、『この人たちは瞑想している方のグループなのだろうか?本当にものの見方が新鮮で、発想が独創的だ』と考える。そして後から確認すると、確かに彼らはTMのグループだった」

その後トラヴィス博士は、TMがパフォーマンス向上と能力開発に与える影響についての研究を開始した。自身が開発した「脳統合値(BIS)」という数値を用いて、被験者の脳の働きを計測する。

難しい作業をしているときの脳の活動を記録し、広帯域前頭コヒーレンス、α波、脳の準備反応という、脳波を基準とした3つの数値から脳の活動を計測する。

この数値をBISに組み込み、はじき出された数値が大きいほど、創造性が高く、正しい決断を下す能力があり、脳の処理速度が速いということになる。

38人の大学生を対象に脳の活動を記録したところ、TMを行った3ヶ月でBISが上昇した。

そこでトラヴィス博士は仮説を立てた。トップアスリートや企業経営者もBISの数値が高い、すなわち脳の様々な部位を統合して活用しているのではないだろうか?

博士は、まず33人のトップレベルのアスリートと同人数の平均的なレベルのアスリートを比較した。年齢と性別は同じになるようにしている。

ガルバニック皮膚反応の計測、筆記試験を実施し、能力開発、倫理観、ゾーンに入る頻度を計測した。すると思った通り、活動中の精神状態が良好になるほどパフォーマンスが高まることがわかった。

次に、20人のトップレベルのマネージャーと同人数の低レベルのマネージャーの脳波を比較した。年齢、性別、学歴、組織のタイプは同じになるようにしている。

トップレベルのマネージャーはBISスコアが高く、倫理観も高く、ピークのパフォーマンスを達成する頻度も高かった。

以上のことから導き出せる答えははっきりしている。それは、脳の様々な部位が繋がり、協力して働くと、能力が高まるということだ。

脳のCEOである前頭前皮質も、その能力は脳全体の能力で決まる。CEOの能力だけが突出することはない。脳も生きた臓器であり、その人のすべての経験に適応している。

かつての脳科学では、脳の成長は思春期の終わりで止まって、それ以降は死ぬまで脳の状態は変わらないと考えられていた。

しかし最近になって、脳には「神経可塑性」と呼ばれる性質があることがわかってきた。脳の回路は、常に強化されたり、弱体化したりしているのだ。

脳の変化は死ぬまで続く。すべての経験が電気活動になり、脳全体を駆け巡る。トラウマやストレスは機能不全の回路をつくり、ポジティブな経験は機能的な回路をつくる。

ポジティブな経験を重ねるごとに脳の回路が向上し、次に行うことをより効率よく行えるようになる。

研究によると、瞑想によって得られる内面の静けさは、ポジティブで健全な経験であり、脳内のつながりを改善し、強化する働きがある。

『究極の瞑想』(ボブ・ロス著、かんき出版)より引用

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TM(超越瞑想)による脳の変化に関する研究は、『超越瞑想 癒しと変容』(ノーマン・ローゼンタール著 さくら舎)の中にも詳しく書かれています。興味のある方はぜひご一読ください。

マハリシ総合教育研究所 平松直子

瞑想による知性、創造性、脳機能の最適化

心の全体を把握し、活用する―TM(超越瞑想)