Warning: "continue" targeting switch is equivalent to "break". Did you mean to use "continue 2"? in /home/users/1/tm-kyushu/web/tm-kyushu.co.jp/wp-includes/pomo/plural-forms.php on line 210
統合された人生に関する哲学「バガヴァッド・ギーター」① | 超越瞑想(TM)福岡センター

ブログ

2022.03.02

統合された人生に関する哲学「バガヴァッド・ギーター」①

サムネイル

「バガヴァッド・ギーター マハリシマ・ヘーシュ・ヨーギーによる新訳と注釈 第一章~第六章」(マハリシ・マヘーシュ・ヨーギー著、マハリシ出版)より引用してご紹介します。

◆◆◆

『ヴェーダ』は、永遠なる英知の灯台です。『ヴェーダ』により人類は救済へと導かれ、至高の達成へと促されます。

永遠の「存在」は形に現れない非具象の絶対として偏在しており、形をとって表れた創造世界の多様性の中においてさえも、「それ」としての地位を保っています。そして、誰もが自己の本質としてのこの「存在」を実現する可能性を持っているということ、これが『ヴェーダ』の永遠の哲学が説く偉大な真理です。

『ヴェーダ』は、目に明らかな創造世界の多様性の根底にある、生命の普遍の統一を明らかにします。なぜなら、形に現れたものも形に現れないものも、ともに真実であり、「それ」のみが存在しているからです。「我はそれなり、汝はそれなり、これすべてはそれなり」という有名な格言がありますが、これこそが真理です。これこそが『ヴェーダ』の教えの核心であり、リシ(賢者・見者)たちが「耳を傾け、想いを凝らし、成し遂げるに値するもの」と称賛してやまないものです。

『ヴェーダ』の英知が明らかにする真理は、本質的に時間とは無関係ですから、決して失われることはありません。しかし、人間の視野が偏ってくると、現象世界の束縛的な影響にとらわれるようになり、真実の絶対面を忘れてしまいます。このように、人々が実存の変化し続ける面に閉じ込められるようになると、人生から安定性が失われ、苦しみが始まります。そして、苦しみが増大してくると、自然の無敵の力が働きだして人間の視野を正し、人間実存の崇高な目的を再び成就させることのできる人生の道を確立します。世界の長い歴史を見ると、人生の理想的な姿が忘れ去られ、また復活されるということが、何度も繰り返されてきたことがわかります。

ヴェーダ・ヴィヤーサは、広大な視野を持つ賢者であり、古代におけるもっとも偉大な歴史家でした。ヴィヤーサは、今から五千年前、人々を統治していた一族の間に不正がはびこり始めたことを記録しています。主クリシュナが現れて、人生の本当の価値を人々に思い起こさせたのは、まさにその時のことでした。

主は、超越的「存在」との直接的な接触のみが人生のあらゆる面を完全なものにすることができる、という教えを復活しました。主は、絶対「存在」が人生の根本的な真実であることを明らかにし、「それ」をすべての思考の基盤、さらにはすべての行動の基盤として確立しました。

「存在」、思考、そして行動に関するこの哲学は、統合された人生についての真の哲学です。この哲学に従うならば、行為者は行動において成功を収めるようになるだけでなく、同時に、行動の束縛からも解放され、あらゆる段階で成就が得られるようになります。『バガヴァッド・ギーター』の中で、主クリシュナがアルジュナに与えた永遠の「真理」に関する教えは、実にこのようなものであるのです。

つづく

◆◆◆