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2022.01.11
環境から最大を引き出す

マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーの著書「超越瞑想」(マハリシ出版)より、環境を活用する方法についての解説をご紹介します。前回ブログと合わせて読んでいただければ幸いです。
環境を最大限に活用する | 超越瞑想(TM)福岡センター (tm-kyushu.co.jp)
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「超越瞑想の実践によって、人は自動的にその環境を完全に活用するようになります。そんなことが本当に可能だろうかと思うかもしれませんが、これは生命の真の原理です。他のいかなる方法によっても、環境を自分にとって最大の利益を与えるものに変えることはできません。力ずくで環境を変化させ、自分に有利なものに変えようと試みた人たちは、歴史に記録されているように、その企てのごく一部しか成功しませんでした。史上最大の帝王や独裁者も、環境を最高に利用することはできなかったのです。このような人たちが環境のすべてを自分の願望どおりにつくり替えることができなかったのは、自然の諸法則の恵みを受けられるほどには生命のあらゆるレベルで自分自身を発達させていなかったからです。
自然と調和し、意識のレベルを高めて、絶対超越の純粋意識の、永遠の状態に存在する、調和と平和の領域に入ることが必要です。力ずくで、または道徳的な強制や暗示では、環境を変えることもそれを自分のために十分に活用することも不可能です
現代の心理学は、暗示力や心理学的な訓練によって人間関係を改善する方法をとり、人間を環境と調和させようと試みていますが、このような試みは生命の根本に関係のないことですから、失敗に帰するのは当然です。それはあたかも砂浜に城を立てるような試みです。心理学的な暗示によって人生を形作ろうとしたり、改善しようとすることは、現在意識の中にある材料だけを使う方法ですから、底の浅い限られた方法にとどまり、人生の真の目的に役立つことはありません。
花がしぼみかけたとき、熟練した園芸家は根に水をやります。花びらに直接水をかけることはしません。人間関係に緊張が生じた場合、暗示のレベルでその人たちを仲良くさせようとしても、効果は薄いのです。人間関係の悪化を救う効果的な唯一の方法は、心の質を改善することです。
心の意識能力をどのように早く改善できるか、ということについても前に述べました。
ある人が何か悲劇的な出来事によって意気消沈したような場合、他の人々が慰めようとしてどんなことを言っても、どんな善意を注いでも、なかなか容易には立ち直れないものです。しかし、この人が超越瞑想を始めれば、その乱れた心もすぐに落ち着き、疑いも内部から消え始め、緊張も解けて、再び憐みの心が輝きます。瞑想によって意識が広がるために、もっと大きな見地から自分の状況を見ることができるようになり、それとともにすべてを許す気持ちが生まれ、わずか数分前までは困難だった状況もそのまま受け入れられるようになります。悲劇そのものには変化はなく、状況も今まで通りです。
一時は環境から利益を引き出せず、ただ惨めな気持ちに打ちひしがれていたのに、今では自分の意識レベルを上げたおかげで、たちまち周囲の物事が楽しくなり、自分自身にも他の人たちにとっても最大の利益を環境から引き出せるようになったのです。
環境を十分に活用するためには、まず意識レベルを上げることが必要です。これは超越瞑想の規則的な実践によって成し遂げることができます。そうすれば環境のすべてが自然に有益なものとなり、遠近の差、生物、無生物の別を問わず、被造界のすべてを最大限に活用できるようになります。」
マハリシ・マヘーシュ・ヨーギー著「超越瞑想」より引用